ようやく書き上げました。
あんまりまとまり無いかもしれませんが(ぉ、それでも読みたい方は以下のリンクをクリック。
・概要:
とあるアパートの一室に住んでいる青年とそれを取り巻く人物が引越しの準備に奮闘しつつ、笑いあり泣かせありドロドロな人間関係ありの群像劇を繰り広げる物語でした。
舞台の規模が狭い(※)事もあってか、妙に生活臭が感じられたようなお芝居だったというのが第一印象ですが、全体を振り返ってみると
散らかった部屋は『物事や人付き合いを色々考え過ぎて生きる世の中』、だらしない性格の青年は『甘やかされて育った世代』
青年の性格に辟易しつつも、何だかんだで手伝う周囲の人間とのやりとりは『縁』や『絆』、そして『人間関係の複雑さ』
引越しが終わって片付いた部屋と、すがすがしい表情で部屋を出る人達の姿は『気持ちに整理がつき、巣立っていく(=どん底からでも這い上がれる)』
を象徴しているのかな?と思っています。
1時間半のやや短い芝居ではあったものの、内容的にはとても濃く見応えがありましたね。
そしてここからはそれぞれの役者さんに対しての感想を。
・大高雄一郎さん:
今回の舞台の主人公であり、楽天的ながらも人懐こくほっとけない雰囲気を漂わせているもんだから、周囲の人が助けてしまう。
甘やかされて育ってきたのが傍目からでも分かる青年の役でした。
自分も中盤あたりから半ばイラつきながら観ていたという意味で、役を全うしたんじゃないかな?と思います。
これからの活躍が楽しみな役者さんです。
・大原研二さん:
引越しの手伝いに来た青年の親友で、ぶっきらぼうだけどどこか優しい、しかし最後は不器用故に自身が損をしている。
そんな切ない雰囲気を漂わせるキャラクターを好演していました。
でも青年が自分の彼女を泣かせて、青年を思い切り殴る蹴る場面では思わず心の中で『GJ!』と叫んたのは秘密。(笑
ヤッホッホの時もそうでしたが、こういう不器用な役がハマっているなぁ。
・白石悠佳さん:
主人公の彼女で、好きな彼氏に尽くすんだけど当の本人には冷たくあしらわれる。
切なさを募らせる中でさらに昔の幼馴染が現れ対抗意識を燃やすあたりに可愛らしさを感じました。
まぁ、最終的にはお互いよりを戻してハッピーエンドだったんですが。
・沢城みゆきさん:
自らの想いに破れ、小学生の思い出に癒しを求めて青年の元へ駆け込む幼馴染の役。
『大人』と『子供』の間で葛藤しつつも、傷ついた心はどこか空回りしている…とまぁ、ハッキリ言って『哀れな女』だったんですが、これってかなり難しかった役じゃないのかな?
それを感じさせない沢城さんの表現力の広さには感心します。やっぱり凄い人だわ。
しかし終盤にあった情事(未遂)のシーンでは、こんなのがあるとは思わんかったので一瞬思考が停止したよ。(汗
・田澤佳代子さん:
個人的に今回の名バイプレイヤーだと思う方。
幼馴染vs彼女の一触即発な空気の中で味噌汁を振舞ったり、引越しで忙しい中で彼女の妊娠をほのめかしたりと、その存在感はとにかく『空気読め!』と言わざるを得ない。(笑
これが自分の場合だったらまず引くと思う。(笑
でも色々体裁を気にしているこのご時世、こういう底抜けに陽気な人物こそ必要なのかもしれない、とも思った自分ガイル。
※:舞台板の目の前に観客席が並んでおり、一番前の席なら舞台役者に触れられるんじゃないか?というくらい距離が近かった。