『BLASSREITER』の最終回については賛否両論(つか、否定派の方が多い?)みたいだけど、個人的にはらしい終わり方だなぁ、と思いました。
その力故に蔑まれ、報われることも無く、何度も何度も身を焦がす苦痛に焼かれ、それでも懸命に己の運命を全うしようと足掻いてきた登場人物の面々。
その光景は、様々な感情を持って我々(=視聴者)の眼に焼きついたことでしょう。
ジョセフは『融合体』でありながらも最後まで『人』の持つ可能性を信じ、
ゲルトやXATの隊員達は『融合体』としてでは無く『人』として逝くことを望み、
ヘルマンは『融合体』では無く『人』としてアマンダを守る事を誓いました。
ザーギンは『融合体』としては最強でも、『人』としては心の弱い人物であり、
ベアトリスは『人』の愛で持ってザーギンに付き従い、
ウォルフは『人』の情にて部下を救おうと考えてきたのです。
マレクもまた、自らの罪を自覚し苦悩する様はまさに『人』のそれでした。
アポカリプスナイツの3人も、機械の身体に『人』の心を宿し、熾烈な運命に翻弄され続けました。
サーバと融合し『神』と嘯いたヴィクターですら、最後は『人』の情に流されその機能を停止しています。
そうした彼らの『心の叫び』を、アマンダとマレクが背負って生きようとするところで物語は幕を引きます。
ホログラムとして現れた者達の描写は普通なら『???』となっても仕方が無い場面なのですが(笑)、自分としてはそれを強調する為の演出なのかな?と思いました。
『
例え過酷であったとしても、意思を持って自らの人生を全うすること』
それこそがマリアの言う『
融合体達のケアプログラム』であり、
『
どんなに過酷な世界であっても、生きる意味はある』というジョセフの台詞であり、
彼らの遺志を受け継いで
自分達の生きる意味を探そうとするアマンダとマレクであり、
製作者が描きたかったテーマなのでは?と解釈しています。
総括。
色々と悲しい出来事が多い昨今、ここまで重いテーマの作品を描ききってくれたスタッフには感謝の気持ちで一杯です。
ツヴェルフ編(15話以降)に入ってから風呂敷を畳めなくなった感が否めなかった(特に『主役』と目されるキャラ -ジョセフとスノウ- の扱い)ものの、『たかが変身ヒーローアクションもの』と馬鹿には出来ない、濃密な人間模様がここには詰まっています。
ハードな雰囲気や人間ドラマが好きな人、板野サーカスが好きな人、『萌え』の路線に食傷気味な人にはオススメできる作品ですね。
(『ヒーローもの』だと思って観ると肩透かしを食うかもしれないので、敢えて外しました)
なお、10/1(水)までの間で1〜23話がストリームで無料配信されているらしいので、興味のある方は今からでも遅くないです。
この機会に是非!↓
クラビット・アリーナ - ブラスレイター----
そんなこんだでもう次クールのアニメの時期に差し掛かってるわけですが。
自分がチェックしているものをリストアップ。
あかね色に染まる坂(10/2 25:00〜:チバテレビ、ラジオやスタッフとの絡みで)
CLANNAD -AFTER STORY-(10/2 25:59〜:TBS、まず1話を観て継続するか決める)
キャシャーン Sins(10/5 25:30〜:チバテレビ、ヒーローものは観ると決めている:ぉ)
屍姫 -赫-(10/6 25:30〜:TOKYO MX、原作1巻だけ既読+主役の声が
秋山奈々さんだから:ぉ)
CHAOS;HEAD(10/9 23:00〜:チバテレビ、BLASSREITERの製作元であるNitro+なので)