■劇場版 仮面ライダーディケイド×仮面ライダーW MOVIE大戦2010:
三部構成だったので、それぞれに分けての感想を。
◆仮面ライダーディケイド 完結編:
冒頭からディケイドがチート過ぎて吹いた。
飛翔するスカイライダーをFARで撃墜→スーパー1とカブトをAR無しのクロックアップでフルボッコ、とかどんだけだよ。(笑
他にも龍騎・ブレイドとの戦いでブレイドのFARを使って龍騎撃墜→その後ポイ捨てしてFARでブレイドにトドメ、とか外道ぶりの枚挙に暇が無い。(笑
物語としては、
世界の破壊者となった士がライダー撲滅→その後夏みかんに討たれ士死亡→士の死亡でライダー世界が再生→
渡『ディケイドに物語など無い!』→夏みかん『誰かが士君の事を覚えていたら…』→士のカメラに写真が残ってた→
人々の思いにより士復活→スーパーショッカーとの大決戦→士『俺たちの物語はこれからだ!』→第一部完(違なんだけど、矢継ぎ早すぎて超展開っぽく見えてしまったのが残念かな。
逆に子供向けであることと、ディケイド自体がお祭り的な番組であることを考慮すればこれで良かったのかもしれないけど。
しかし栄次郎さん行きつけの屋台で鳴滝さんが出てきた時には吹かざるを得なかった。
鳴滝さんインパクトありすぎだよ。(笑
◆仮面ライダーW ビギンズナイト:
翔太郎とフィリップが仮面ライダーWになるまでの経緯(ビギンズナイト)を、ドーパントの事件と絡めて描いた作品。
翔太郎・フィリップ・そして翔太郎の師である鳴海壮吉の人物像が掘り下げられてて見応えがあったと思います。
翔太郎の罪は、壮吉の言いつけを守らず独断専行したこと。(結果、壮吉が死ぬことになった)
フィリップの罪は、自分の意思で行動を起こさず無為の日々を送ってきたこと。
悪魔と相乗りする(=Wとして戦う)覚悟はその贖罪の意識から来ている…という背景が明かされただけでも感情移入してしまうというものです。
そして壮吉のハートボイルドな生き様が格好良すぎる。
『
目深に被る帽子は、ハードボイルドな男の生き様を隠す為のもの』『
帽子が似合うようになるまでは半人前だ』(翔太郎への教え)
『
まずは自分の意思で生きてみろ。それが出来てから、お前の罪を数えろ』(フィリップに名前を与えた時の台詞)
などといった台詞に翔太郎とフィリップの人格や言動に影響を及ぼしたと思われる描写が散見され、思わずニヤリとさせられました。
壮吉の変身体である仮面ライダースカルも、メタリックなデザインとクールなアクションが格好良かったです。
気になるのは、壮吉がロストドライバーとガイアメモリを入手した経緯(ビギンズナイトの時には、既にガイアメモリの存在を知っていた)なんですが、これは本編中で明かされるのかな?
だとすると、今後の展開にますます期待が掛かってしまいますね。
今回の依頼は『死んだ姉を捜し出して欲しい』というもので、真犯人はその姉の墓を管理していた神父だったのですが、変身体であるダミードーパントのチープさは異常。
『特捜戦隊デカレンジャー』のボラペーノとタメを張れるかっつーくらいだった。
でも後述のMOVIE大戦では活き活きとしたキャラで暴れまわってて何かムカついた。(笑
細かいところでは、TVシリーズに先行してファングジョーカーが登場したり、琉兵衛が前述の栄次郎さん行きつけの屋台の常連で死神博士に変身するためのガイアメモリを鳴滝さんに手渡してた、なんていう裏設定も出たり。
特に栄次郎さんと琉兵衛さんが一緒に飲んで管巻いてるシーンは庶民的すぎて吹いた。
◆仮面ライダーディケイド×仮面ライダーW MOVIE大戦2010:
スーパーショッカーとの大決戦とダミードーパントの追跡劇で2つの作品の時間軸が繋がり、お祭り騒ぎの第三部へ。
敵のマンモスメカが『
制御を奪われハードタービュラーに強制合体→マキシマムドライブで使い捨てにされる』不遇っぷりに泣いた。
WのFFRは、サイクロン(フィリップ)とジョーカー(翔太郎)の分身って凄ぇ。そして中央から2つに分離する描写はやっぱりキモイ。(笑
最後に士から手渡されたスカルのカードの効果で『別世界での鳴海壮吉』が現れ、『
帽子が似合うのは、一流の証だ』と言われて翔太郎が感極まるシーンは観る側としても感慨深かったです。
翔太郎にとって、それが一番言って欲しかった台詞だったんでしょうから。
■大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説:
面白かった!
ワイヤーによるダイナミックなアクション・CGを使った背景の描き込みなど今までとは違ったアプローチによる世界観の構築を行いつつ、単純明快なストーリーや『プラズマスパーク』に代表されるウルトラシリーズ固有の設定も継承されており、まさに『
新世代のウルトラ作品』と呼ぶに相応しい一大エンターテイメント作品に仕上がっていたと思います。
特に映像表現の進歩に伴い、ウルトラマンや怪獣のスケールや躍動感が飛躍的にアップしていたのには驚きでした。
昔ながらのミニチュアを使った表現も良いけど、CGにはCGなりの良さがある…この作品を観て、改めてそれを実感した次第です。
物語は正義のウルトラ一族と悪のベリアルといった明確な善悪二元論の構図がベースとなり、そこへ未熟な戦士であるウルトラマンゼロの成長の過程を絡めています。
力に溺れ、ともすればベリアルと同じ道を歩みかねなかったゼロを踏みとどまらせたのは他でもない『
他者を慈しむ心』であり、それが『
ウルトラ族の誇りや矜持』であることをレオとの特訓や、実の父親たるセブンの危機から学ぶことになるわけです。
しかしそうした経緯があっても生身のベリアルと互角以上なのはチートじゃね?と思ったのは秘密。(笑
メビウスやマン、セブン、ダイナといったウルトラマンは今回サポート役といった印象が強いです。
しかしそんな中でも、アクション面で頑張っていたミライやアスカの活躍が光っていましたね。
細かいところでは、光の国でのバトルシーンにウルトラマンジョーニアスやウルトラマングレート、ウルトラマンUSAの面々などがチョイ役として出てたのもポイントでしょう。
『
ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』は未見なのですが、レイやZAP SPACYのクルー達も良い活躍をしていました。
特にあの終わり方から察するに、同じレイオニクスたるレイとベリアルは今後の作品でも因縁の相手となるのでしょうか。
今後の動向からも目が離せません。
■劇場版 レイトン教授と永遠の歌姫:
レイトン教授はゲームが発売されているのと主役の声が大泉洋さんであることを知っていただけで、あとは何の予備知識もありませんでした。
ただ以前から面白そうだという理由で興味はあって、今回ちょうど劇場版が公開されたタイミングで思い切って観てみることにしました。
で感想ですが、一言で言うなら『
一昔前の洋系アニメのような世界観』でしょうか。
しかしながら、謎解きの過程や人物同士の描写は割としっかりしており、まるで推理小説を読んでいるようなドキドキ感を味わいながら観ていました。
ただ最後の方はファンタジー寄りな雰囲気もあって、この作品の目指すところは一体どこなんだ?って印象もあったけど。(笑
ストーリーは、教え子であるジェニスの依頼でレイトン教授と助手のルークが永遠の命に関する謎解きに挑む…というもの。
そこへ社交界の著名人や警部・天才科学者にして犯罪者であるデスゴールなどといったキャラの思惑が絡んでいきます。
しかしそれらも、全てはある人物の差金によるもので…といった推理小説のテンプレート的な展開でしたが、前述のように世界観の構築がしっかりしてることもあって最後まで飽きることなく楽しめました。
そして今回、レイトン教授の声を初めて聴きましたが大泉さん役にハマリすぎ。
今までのシリーズの積み重ねもあるのでしょうが、飄々とした英国紳士を違和感無く演じられていたのは流石の演技力だと脱帽しました。
ゲームもプレイしたくなってきたなー…でもDSなんだよなー。
今更買うのも何だかシャクだし、何より買っても触らなさそうな雰囲気だからな。(駄目じゃん
■余談など:
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説』の時に、地震に伴う火災報知器の作動及び確認作業に伴い上映時間が15分ほど遅れたのです。
で、上映終了後に劇場のスタッフから『お詫びのしるしに』と1回無料鑑賞券を頂いたのですが、来年の5月末まで使えるらしいので何観に行こうかと今から思案中。(笑