■Z.O.E2167 IDOLO:
■Z.O.E Dolores,i:
コナミの同名ゲームを原作としたロボットアニメ。
まぁ
自分のサイトで別館として扱ってることもあって『信者乙』とか言われそうであるが(笑)、それでも自分は声を大にしてオススメしたいところだ。
何故ならば、ロボットアニメでありながら『
(人間の)愛』をテーマにしているからである。
本作品の監督である
渡邊哲哉氏が『機動戦士ガンダム』で有名な富野由悠季監督の影響を強く受けているからか、本作はロボットアニメでありながら非常に人間臭い雰囲気の漂う作風に仕上がっている。
愛するものを失い狂気に走ったラダムや崩壊寸前の家庭を立て直すべく奮闘するジェイムズといった主人公、彼らを支える脇キャラ、果ては愛する『オジサマ』(=ジェイムズ)の為に奮闘するドロレス(オービタルフレーム←この作品におけるロボット)に至るまでキャラクターがとにかく濃い。
特に『Dolores,i』の前半はホームコメディーのカラーが強いこともあってか、ジェイムズ一家とドロレスの内面が上手く掘り下げられており、実に滑稽なムードを演出している。
かと思えば、後半のストーリーは原作と『IDOLO』での設定を巧みに使い、一転してハード寄りの雰囲気を出すことで『
アニメの王道』に通ずる熱い展開を見せるのが心憎いところだ。
PS2のゲーム『
ANUBIS』での敵役であるノウマン大佐がゲスト出演しているものの、ゲームそのものを知らなくとも十分に楽しむことが出来るので、観れる機会があれば観て損はない、そんな作品。
・こんな人にオススメ!:
人間ドラマや一風変わった作品が好きな人、暑苦しいオッサンが好きな人、ロボット(もしくはAI)に萌えたい人(笑)
■GUNGRAVE:
これも原作は同名のゲームであり、『ゴッドファーザー』などに代表される『裏社会』での群像劇をテーマとした作品。
『裏社会』が世界観の根底にあり合わない人には徹底的に合わないかもしれないし、そういった意味では観る人を選ぶかもしれない。
しかしそれ以上に主人公ブランドン(グレイヴ)と敵役であるハリーとの友情や訣別、それらを取り巻く連中との人間模様が丁寧かつ濃密に描かれているのが素晴らしく、『Dolores,i』とはまた違ったベクトルでの魅力を引き出すのに成功している。
特に最終話でのハリーとグレイヴのやりとりまで観終わった後でEDアニメーションを観ると、作品全体のテーマ(友情や絆)が見えてきて感慨深くなることにも演出の妙が光っているのではないだろうか。
また後半における、銃を使ったアクションにも特筆すべきものがあるかと。
特に24話でのグレイヴvs文治の対決は、弾丸が雨あられと降り注ぐ・蹴りでビルの天井まで吹っ飛ばされる・着地の衝撃で地面が割れる…といったケレン味溢れる演出の連続で、原作の設定を上手く生かしたバトルになったのでは無いか?と思うのだ。
・こんな人にオススメ!:
群像劇が好きな人、裏社会における栄光と悲劇に魅力を感じる人、熱い男の友情物語が観たい人
■宇宙の騎士テッカマンブレード:
■BLASSREITER(ブラスレイター):
これらの作品をオススメするにあたっては共通する部分があるので、まとめて語ることにする。
これらの作品に共通しているのは、『
登場人物がとにかく不幸である』ことだ。
テッカマンブレードでは終始一貫して主人公のDボゥイに災難が降りかかってくるし、BLASSREITERでは『悪魔憑き』と揶揄される化物になった連中が人々から蔑まれ、悩み苦しむ。
だがそんな中でも彼らには『
生きて』『
戦い続ける』という選択肢しか残されていないわけで、結果的にそれが作品全体の雰囲気を引き締め、重苦しい世界観を構築している。
また、そんな彼らの『
心の叫び』や『
葛藤』に耳を傾けると、『
人間ってそんなにヤワじゃないし、考え方や気持ちの持ちようでいくらでも立ち直れるんだよ』って気持ちが湧いてくるのだ。
重苦しいな雰囲気が苦手な人には合わないかもしれない。
だが嫌な出来事が続くこの時代にこそ、これらの作品の登場人物から学ぶべきことがあるんじゃないかと実感している。
・こんな人にオススメ!:
ハードな物語が好きな人、不幸萌えな人(笑)
…うーむ、こうして観ると陰鬱な人間ドラマが多いなぁ、自分のオススメする作品って。(笑
他にも色々候補はあるんだけど、今回はこの辺で。